衣食住の実験ノート

衣食住や育児にまつわることを、いろいろ試して、考察しています

米のとぎ汁について考える。

最近、会った人についつい言ってしまう問題があって、それは何かというと、「米のとぎ汁問題」です。

 

10年くらい前、息子が通っていたエコな保育園のエコな調理師のおばちゃんが「米のとぎ汁を栄養がてら観葉植物にやってるよー」と言っておられました。

そのおばちゃんは、エコな上に、器が大きく、子どもを見る目も優しく、尊敬していて大好きな方でした。しかし、そんなマメマメしいことにまで手を出していたら、生活がどんどん大変になりそう。乳幼児を抱えていた当時のわたしは、聞いたものの、実践に至る余裕がなかったのでした。

 

乳幼児も大きくなり、当時に比べると余裕だらけの現在ですが、米のとぎ汁は何の活用もされないまま。なんやかんやいっても、日常のルーティンは増やしたくない!という思いが強いのです。

そんなつい先日、何かの会で環境チェックをする機会がありました。見慣れた質問が並ぶ中に、「米のとぎ汁をそのまま流していますか」という項目が。

えっと、つまり、「米のとぎ汁をそのまま流している=環境負荷が高い」ということ、なんですよね?そうなんですか…?

聞いてみると、そうなんだって!米のとぎ汁は分解されにくいものだそう。処理するには「植物にあげれば肥料になるからいいよー」。10年ぶりに同じことを教えてもらったのでした。

 

10年前は全く動かされなかった「米のとぎ汁での水やり」。

環境負荷になると知って、米をあらうたびに、家の観葉植物にまいたり、庭にまいたりを実践しております。

 

「植物の栄養」というプラスのことが加わるだけじゃ、なかなか動けなかったんだよねー。そんな丁寧なことしなくても、肥料あげればいいでしょ、ぐらいに捉えていたんだったなぁ。「丁寧な家事」方面の問題で処理していたんだ。

今回、「そのまま流すと環境負荷になる」という側面を知って、やっと行動につなげられたよ。

 

うちは植物を育てているから処理できるけど、植物以外だとどうすればいいんだろう?とちょっと調べてみると、活用方法はたくさんあれども(化粧水、入浴剤、野菜の下茹で、掃除など)、「処理」という観点からは水やりくらいしか見当たらない。

そうなると、無洗米が救世主なのかしら?

 

 

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前にも紹介していましたが、米は羽釜で炊いています。

手前はおひつ。

おひつは、今年買った素敵な日用品。

箸に次いで、今年度ナンバー2くらい、生活をいい感じに導いてくれています。

 

 

米のとぎ汁問題、環境負荷の観点からみると、なかなか深刻です。

知らなかったけど、知ってしまったので、まめまめしく植物への水やりを続けていこうと思っております。

 

以下、抜粋です。

なんで、こんな身近なことなのに、あんまり知られてないんだろう?

「窒素やりんは十分な処理ができない物質」とあり、処理できないと、これまたどうなるんだろう?とモヤモヤしております。

 

●何気なく捨てているお米のとぎ汁500ml。じつは、魚が住める水質に戻すには、バスタブ4杯分(400リットル)の水が必要になるんです

www.mylohas.net

 

●米のとぎ汁に含まれるヌカには、有機物、窒素、りんなどが含まれていて、汚れの原因になりますが有害というものではなく、下水道へ流してはいけないものではありません。有機物の汚れは水再生センターで十分処理可能です。

ただ、とぎ汁に含まれる窒素やりんについては、現在の処理方法では十分な処理ができない物質です。

なお、下水道が整備されていないところでは、そのまま川や海に生活排水が流れ出ますので、とぎ汁をそのまま流すと水質汚濁の直接の原因になります。 

横浜市環境創造局下水道施設部下水道水質課)

www.city.yokohama.lg.jp