一度くらい暗い壁紙の部屋に住んでもいいかも
うちのLDKの壁紙は、白くて、(傷や汚れが目立たないように)ちょっとボコボコした仕様の、賃貸でよく見かけるタイプの壁紙でした。
引っ越してきた5年前の時点で、白い壁紙は、すでにそれなりのくたびれた具合(写真では目立ちませんが)。
そして5年の月日が流れると、当然ながら、さらにくたびれるわけです。ちょっとした汚れや剥がれが目立つように。
▶︎壁紙を変えたい!
ちなみにインテリアが大好物です。
家具やグリーンを(自分なりに)こだわり、整えていると、壁紙の剥がれが目について仕方がない。。家族は全く気にしてないようでしたが、わたしには、けっこうなストレスになってきました。
人間の目のピントがどこに合うかは、個人によって違いますね。
世は「壁紙くらいDIY!」な流れ。玄関でちょいとDIYを試してみたら、あまり素敵なことにはならず…。アウトソーシングを決定しました。
どこかに職人さんはいないかと思っていた矢先。エアコンのクリーニングに来てくれた若い業者さんに「壁紙やってくれる人いませんかね?」と何気なく尋ねてみると 、近所の壁紙の職人さんを紹介していただけました。職人業界は繋がっているようですね。
見積もりをしてもらったところ、20畳くらいのLDKと玄関と脱衣所で
「壁紙にもよりますが、材料費と工賃合わせて10万円くらいですかね」との返答。
思っていたよりも手頃な料金。素人だと、壁紙とのり代などの材料費だけで10万円くらいかかりそうだと思っていたので、即お願いすることにしました。
▶︎壁紙をどうするか
白い壁紙が無難で、なんでも受け入れてくれて、失敗がないのは理解しています。
ただ、今回は、初めて「こちら側」に選択権があるわけで。
壁紙については、今まで、それこそいろいろな妄想を重ねておりました。
ウィリアム・モリスの花柄、珪藻土クロス、ダークトーンの壁紙、
ある意味、なんでも選択できてしまう夢のような状況。(モリスは高いので厳しいですが)
5月にカタログ借りて、「どうしようかなー」と悩んだり、「やっぱり必要ないかなー」なんてダレたりしていたら、月日は9月まで流れていました。
職人さんも特に急かすわけでもなく、忘れてくれていたのか、音信不通。
そんな状況の中、たまたま見たIKEAのHP。
趣味の良い調度品に、手仕事のものがアクセントとなって、なんともこなれた雰囲気。
窓から見える、グリーンの開放感。年月を経たものと新しいものの融合。
なんというか、すべてがうまく調和している。。。ここに置くと、なんでも洒落て見えそうです。そこにダークトーンの壁紙が引き締めて、なんとも絶妙!
ということで、広島の賃貸に、
強引にインドの素敵空間の壁紙エッセンスを導入決定。
こちらアフター。ブルーグレーの壁紙にしました。下は子どもがお絵描き中の図。
この色については、
部屋が暗くなる、子どもの視力低下が気になる、などなどが頭をよぎりつつでしたが。
▶︎自分で選んだ壁紙の空間に暮らしてみると
最終的には、「人生に一度くらい暗い壁紙の部屋に住んでみてもいいのでは?」
と、好きな空間を作りたい欲が勝りました。
歳をとるといい意味で、欲望に素直になれますね。
やはり暗さが気になったので、職人さんと相談して、一部だけ貼ってもらい、雰囲気や暗さをチェック。
家族も「いい感じやねー」と同意してくれ、1ヶ月後に全面張り替えに至りました。
覚悟していたとはいえ、全面にするとやはり暗いものです。子どもの視力低下も気になり、間接照明を追加。
ちょっとヒュッゲな雰囲気?なんて悦に浸っていたら。
親の自己満足空間で、子どもたちはかわぐちかいじの漫画や、しずくちゃんやコナンなど、あんまりヒュッゲじゃない漫画を読んで、鬼滅の刃のイラストを模写しているわけです。
ヒュッゲに甘んじさせてくれない、その光景。日常の滋味を感じます。
大人だけだったら、うっかりその雰囲気に浸れたかもしれなけど、子どもは軽々と親の思惑をぶち壊していくデストロイヤー。
「子どもがいるカオスにどうあらがうか」は、常にわたしの生活のテーマとなっています。
さて、 暗い壁紙にして気付いたことは、寂しい壁面がなくなったこと。
今までは、なんとなく寂しい白い壁面を埋めるために、大振りの枝物を生けたり、
「絵を飾りたいなぁ」なんて思っていましたが、そういう欲望が(今のところ)見事になくなりました。
「一度くらい」の己の欲望と子どものカオスな行動を天秤にかけつつ、いろんな「一度くらい」をこれからも経験していきたいものです。